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2010.07.01

再生断念

P1000031 昨日から建築後150年の古民家を解体している。

最初にご相談があったのが3年前で、その当時はまだ再生の可能性を模索した。全て解体し別のものを建てる案もあったし、一部再生案もあった。その後老朽化が進み、とうとう蔵の一部が崩壊した。こうなるとさすがに再生は極めて困難となる。技術的にはできなくはないが、莫大な費用を要する。コストパフォーマンスを考えると極端に痛んだ建物は解体撤去し、再生できるところはするということになる。

昨日は高所部分を解体した。

まったく危険きわまりない作業である。うちのスタッフも全員水から上がったような汗になった。どちらに倒れるかわからないものをコントロールするのは大変なことだ。一歩間違えば下敷きになりただではすまない。本当に命がけの作業。私も昨日ばかりは現場を離れることができなかった。従業員がけがをすれば全て私の責任である。

本日二日目一番危険な部分は乗り切ったが、まだまだ気は抜けない。

今日はその他2件のお宅にお邪魔した。いずれも古い古い家です。本当に古いものを治すということにこだわってきましたが、一年ではものすごい数の古くなった建物を見ることになります。古いものを治すことを考えていると、新築はいかに綺麗でスマートな仕事かとも思いますが、古いものを治すことに魅力を感じ続けています。

理由は・・・やはり新築は、綺麗で素敵で当たり前です。だから施主様もそういうお顔をしていらっしゃる。しかし古いもの治したときは、施主様が涙されることもしばしばです。いろんな思いがあるんですね。不便してきた、くやしかった、悲しかった、喜びもあった、そしてその家がこんなになって甦ったという感動。だから泣ける。そして私も泣けるのです。深い人間の思いにこたえることができたという・・。

これも大分大大学紫岳寮のせいでしょうか、泥臭くて熱いのが、この年になっても好きなのです。

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