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2011.12.14

完了検査無事終了しました。

「広縁と庭のある家」完了検査無事終了しました。とうとうお引き渡しまで時間がなくなってきました。この時期になるといつも一抹の寂しさがよぎります。

一年にわたってほぼ毎日のように通い詰めた現場。我がの建物のように自由に出入りし、細部まで気を配り、我が子のように育ててきた建物。いたるところに苦労したところや、こだわったところ、わずかなことで職人と苦心して修正したり、造りかえたり。最後は心を込めて自らも掃除し磨き上げる。

それが引き渡したとたんに入れなくなる。当たり前のことだが、自分のものではなくなる。「手放す」という表現がふさわしいのか?よくわからないが、この寂しさは設計者にしかわからないのではないか。

画家でも陶芸家でも作品をずっと手元に置く場合があると聞くが、その心境はよくわかる。建築はそうはいかない。ずっと手元に置くことなどできない。

25才で大学院を出てから20年この仕事をしてきて、それこそ相当な数の建物を造ってきたが、自分が設計した建物で自分が所有し、自分で使っているものは自分の会社の本社、事務所、そして自邸くらいなものだ。

一生懸命に考え、苦労して造り、施主様にお渡しする。どうか使って行くうちに私の考えたことが伝わり、生きてくれればいいがなあ、と。大事に大事に造った部分を、大切に綺麗に使って下さればいいがなあ、といつも思う。

引き渡ししてしまえば、使い方によっては汚れようが、壊れようが、果ては解体されようが施主様の勝手。私はただただ大事に、末永く使われるよう願うだけだ。

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