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2012.02.24

「築250年の家」古民家再生

P1000699_2 築250年の民家を再生中である。写真は昨日の現場状況、ここまでくるのに莫大な手間と時間がかかっている。見ての通り、まさに平安時代の寝殿造り並み、伽藍配置とでもいえる大きさだ。

写真右手奥には蔵や裏釜屋が見える。左手には東離れが広がる。私もかなりの数の再生を手掛けてきたが、民家のプランはだいたい基本は同型である。

しかし、このたびの場合は床面積の大きさが並はずれて大きい。庭も広大だ。昨日は再生範囲が大幅に広がってきているので、現地調査の補足を行ったが、改めてその大きさを思い知った次第である。

また、築年数も江戸時代の中期と考えられ、今まで手掛けてきた古民家の中でも最も古い部類の一つに入るだろう。とにかく、今は治す部分に集中しているが、これからは内部の本格的再生に入っていくので、再度見直しを行っている。

再生は新築と違い、その時々の判断を迫られる場面が多々ある。雨の問題もあり、じっくり考えられず、その場で判断しないといけないことも多い。その時決め手となるのは、日頃からいかにその現場の内容について、設計について考えているか?ということである。

食事中も、寝ている時も、車を運転中も、打ち合わせ中も、人と会っている時も、たえず考えていることが大切だと思っている。そうすると思考は先にいっているので現場で状況が変わっても、日頃から考えているからこそ素早く判断ができる。

新築の現場と再生の現場は緊張感が全く違う。新築の現場は僕からしたらきちんと設計さえしておけば、あまり現場で状況が変わるとか、問題が発生し、どたばたすることはない。別の場所にいるのに急きょ現場に行かなくてはならなくなるのは、99%再生の現場である。

再生の場合は、特に古ければ古いほど、途中でいろいろと問題が出てくる。だから経験がものをいう。いまから思えばまだ30そこそこの頃からこの仕事に手をつけ、現場を見、時に現場で皆と作業し、場数を踏んできた。

今ではいかに古くても、規模が大きくても、楽しみで腕がなるだけだが、経験がないころはびびったものだ。正直、解体途中は廃墟以下の風景が出現するわけで、途中、現場に立ちすくみ、途方にくれたこともあった。

設計だけやっていると、大変だが後は施工者がやってくれるという立場だが、施工まで全て自社でやるようになって、他力はない。最後は自分一人になってもやりきらなくてはならない。実際、現場の人間が投げ出したくなるような状況が発生することもあるのだ。

しかし、今までただの1件さえ、うまくいかなかったことはない。最後は問題は全て解決し、うまくいく。そうしてきた。相当数やってきたが、施主様に喜んでいただけなかった物件は一件もない。それが今の私の自信になっている。

再生はデザインもデザインだが、技術的ノウハウの部分も大きい。簡単なリフォームしか経験のない業者が手を出せるものではない。まずは雨が止まらないだろう。複雑に絡み合った棟や谷、どこまでを修理しどこまでを形状をかえるか、私の場合は屋根に上がり、現場に入り、実際に数多くの処理をしてきた。おごってはいないが、大概のことはわかる。

設計・現場を通して、全てのことを把握し、理解し、納得しないといけない私のこの一見、面倒くさく、頑固な性格が、この再生という仕事にはあっている。プライベートのことは知らないが、仕事では絶対に「完璧主義」でなければならない。

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