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2015.06.16

「玉島の蔵」古民家再生 写真をアップしました

小野コーポレーションのホームページに「玉島の蔵」古民家再生の写真をアップしました。写真をご覧いただくにはホームページの「作品」の項目から入って下さい。

建築後100年以上経過し、かなり老朽化した蔵です。弊社の場合、蔵の再生のご依頼を頂くことは、昔から結構多いのです。

蔵の古民家再生というと、その中を、ギャラリーや部屋として使うことを希望される再生が多いようなイメージかもしれません。雑誌などで紹介されるのはそのようなパターンです。話題性もあります。

しかし、意外にも、圧倒的に多いのは、やはり蔵は蔵として、倉庫的に使用する、というものです。これも立派なそして重要な再生ですね。

蔵を再生する場合に難しいのは壁です。ご存じの通り、古い蔵は耐火、防犯上の面から、かなり厚い土壁がついている。今の建築基準法では耐力壁としてたいして評価されないですが、私から言わせれば蔵は「壁でもっている」のです。

ですから雨漏りとかで散々痛んだ壁をどう評価するかが一番の問題です。壁の土が生きているか、死んでいるか、死んではないがどの程度損傷しているか。それを判断して補修をしないといけない。

本当に駄目な土は「死んでいる」のです。どのような土が生きていて、どのような土が死んでいるのか?それは経験がある者にしかわかりません。

それを判断した上で、どの程度土を再生するか、補修するか、モルタルを入れるのか、ラスを入れるか、など決めていく。また、建物の内部側には、耐力壁を構成していく。また床を張り水平耐力を確保していく。耐力壁を構成するのに、蔵の柱はたいてい扁平なものや丸、異型の物を適当に使っている場合も多いので、そこをどう補強して耐力を持たせるか。いろいろな経験とノウハウがものを言います。

案外に大金をかけて建築家に再生を頼む、というような仕事より、このような地道な保存活動に近いことを長くやってきた。それが今では私のノウハウとなっている。設計から施工で学ぶことも多い。

若いころは、与えられたものに真しに向き合い、仕事を選ばすやってきた。それが力と自信になっているのだ。

派手な再生でなく、保存のような再生。

それでも全て撤去して、ハウスメーカーが建つ、無機質な柄のサイディングが並ぶ街並みよりは、多少なりとも景観に貢献するのではないかと思ってやっている。

このたびも全部撤去になるかもしれないところを構造補強することで、再び利用できることを提案し、半分だが、古いものを残せた。

100年以上も前の祖先が造ったものだ。これをご子息が大切にお使いになる。

お施主様の“ご英断“に拍手を送りたい。

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