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2015.10.20

白い壁をいかに保つか

Dcf00229我々建築家にとって、白い壁をどうつくるか、またそれをいかに綺麗に維持するのかというのは、悩ましい問題である。

コルビジェを信奉している世代として、実際にフランスにも何度か行き、実物を見て考えてきた。

なんせヨーロッパは雨が少ない、というか日本のような高温多湿、台風、梅雨という、そのような雨は降らないということである。

まず、下地だが、鉄筋コンクリートの上に白いペンキを塗るなら普通である。

しかし、なかなか鉄筋コンクリートの家が建たない日本で、木造でそれを表現したい。

となると・・・。

下地の問題。木下地でいかにフラットな面を造るか。下地をきちんとしていないと白だと数年もすると下地が浮き出てくる。パネルで下地をしていると、見るも哀れ、パネルの大きさのままくっきりと枠を描いたように浮き出てくる。

そしてモルタルをいく場合は左官の腕に仕上がりが左右される。漆喰を鏡のように仕上げられる左官にモルタルを塗らさないとまずガタガタになる。特に西日では悲惨なことになる。ガタガタになるだけでなく下手をすると、クラック(ひび割れ)だらけになる。

仕上がったときはまだいいが数年を経過して差が出る。塗装の場合、その種類や材質、仕上げ方も慎重に選ばないといけない。

写真は弊社で施工10年を経過した白い壁である。収縮目地もなしで大きな面積を白で仕上げた。未だにクラック(ひび割れ)なし、下地の形状や目地が浮き出ることもなし、白さも雨だれや、汚れがほとんどなく、この状態。上出来である。

壁からの雨漏りや汚れ。対策の基本は深い庇(ひさし)である。これに勝るものはない。しかし、デザイン上どうしても庇をもうけたくない場合が出てくる。

これは塗装なので防水性に優れるが、漆喰の場合は必ず庇をもうけなければならないと思っている。やはり弱いのだ。雨がよくあたるところは焼き板などでカバーしなければならない。

また、塗装の場合は、下地の動きに追従性が多少あるものがある(弾性)ので、クラックはおきにくいが、漆喰の場合はそうはいかない。全く追従性がない、すなわち弾性がないので、下地をいくら入念に仕上げても、どうしてもそういう意味でクラックが発生する。

できるだけ連続した大きな面積を造らない方がいいが、デザイン上そうもいかないので、クラックがきた場合は、補修するしかない。

ただ、いろいろと試してきて・・・・、今の下地造りや仕上げ方法に自信を持っている。内容は企業秘密だが・・・(笑)。

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