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2018年8月

2018.08.30

8月31日付けの山陽新聞に私がプロフェッショナルとして紹介されます

明日、

8月31日(金曜日) 山陽新聞 朝刊で、

私、小野明が「プロフェッショナル」として紹介されることになりました。

機会があれば、ぜひご覧になって下さい。

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2018.08.29

訴訟の動きが出てきました

先日、早朝、いつものように朝礼をしていたら、宣伝カーのような車が、何やら大きな声を発しながら、回ってきた。

聞いていると、「この度の災害は、人災なので補償を求めて裁判を起こすので、参加してください」・・・・というような内容だった。

そして昨日も、別の団体が同じような内容を、宣伝カーで告知しながら巡回してきた。

私は補償のことよりも、なぜ現代日本で、これだけの地域一帯があり得ないような、水害に合い、水浸しになったのかという原因を知りたい。

運が悪かった、そういう地域に住んでいたお前が悪い、と言われるなら、国家などいらないではないか?

莫大な血税を徴収しておきながら、何も対策をしていなかったとしたら、それは行政が責任を追及されてしかるべきと考える。

51人もの命が奪われ、何千人もの人が、家財、財産を根こそぎ奪われ、不自由な生活を余儀なくされた原因は明かされなくてはならない。

何百億という莫大な血税を注ぎ込み、たくさんのダムを県北に作り、逆にこのような大雨の時に放流せざるを得ない状況をつくるとしたら、ダムは余計に住民の命を危険にさらしているのではないか。

原因を追究し、責任は誰にあるのか?家族の命を奪われた場合、誰でもそう考えるのではないか。

これは必ず裁判になろうし、このままでは済ましておくものか、と思うのはしごく当たり前のことではなかろうか。

地元の新聞社やテレビ局は、行政や現政権にマイナスになることは一切報道しない。綺麗事だらけを並べる報道はもううんざりだ。

岡山県は元々昔から、総保守であり、自民党、政権寄りであり、マスコミも全く総保守の右寄りだ。

なんとかしてそれに風穴をあけてやりたい。

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2018.08.28

破壊され尽くした真備町を見て思う。

Dcf00056災害直後のゴミの山。

そしてそれを取り除く為の自衛隊の重機。

自衛隊のトラックが頻繁に行き来し、空にはヘリが何機も飛来。

この時期はまるで戦場のようだった。

まるで映画のシーンを見るようだった。

私は阪神淡路大震災時、西宮に住んでいて、身をもって震災後を経験しているが、どっちが酷いか?といえば、全体の被害の大きさ、それはやはり地震であろう。しかし、あの頃はまだ何も持たない若者だったから、個人的には今のほうが受けた被害は大きい。

今回の水害後、不謹慎かもしれないが、一番笑えたのは、トラックや軽トラの荷台に人間が何人も箱乗り、立ち乗りして、パトカーの前を平気で通り過ぎていく。

通常なら血相を変えて飛んでくる警察も見て見ぬふり。

町民は、「捕まえるんなら捕まえてみろ!」と言わんばかりだ。本当の緊急時にはこういう状況が起きるんだな、と思った。公道を箱乗りでガンガン走れる経験はそうないだろう(笑)。

以前ブログで書いたが、防衛も自衛も自己責任。結局は警察は何もしない。戦争が起きたらこういうことだなと。国家や政府、自衛隊、警察を信じていては命を失う。己の判断でさっさと行動しないと誰も責任は取ってくれない。

戦争地域の難民などにとって、それは当たり前のことであろう。私は平和ボケしてたんだなと思う。

Dcf00055

私は洪水の前日、即座に判断し、早い時間に家族と共に真備を脱出し事なきを得たが、あのまま避難指示を待ったり、様子を見たりしていたら、命の危機にさらされていたことだろう。

今となってはそう言えるが、誰があの時、このようなことになると予測できたか。

ゴミの山を見て思う。これはゴミではない。全て思い出が詰まった資産だと。

今の真備は閑散としてゴーストタウンのようだ。

私は真備の町があまり好きではなく、それゆえに倉敷にも住居があるのだが、やはりこの破壊され尽くした家々の状態を見ると、その一軒一軒に人生のドラマが詰まっていることを思う。

一軒一軒にそれぞれの人生が詰まっている。廃墟と化した家々を見ながら悲しくなる。

復旧か、撤去か、建て替えか。まだ結論が出ず、放置された家が多く目につく。

さて、今日はこのあたりで。

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2018.08.27

無用の長物 マービーふれあいセンター

Dcf00098ごみの山の向こうにそびえ立つ無用の長物、「マービーぶれあいセンター」。

ごく一部の人しか利用せず、ほとんどの町民に取って全く利用価値のないこんな物に莫大な税金をつぎ込んだ。

ある一部の者にしか利益を与えないこんな物を造る暇があったら、なぜ全ての町民にあまねく利益をもたらす、小田川の土手を強化しなかったのか。

そうすれば真備町民が51人も死なずに済んだし、家や財産を根こそぎ奪われる必要もなかった。

このようなバカげた行政を行った国家や県や市に責任はないのか。

県北にダムを大量に作り、治水をしたと言い訳をしているが、それが役に立ったのか?現実あの日、当日ダムの放流のタイミングを間違ったのは誰か?誰が判断し、誰が許可し、指示したのか?

結局高梁川への流入ができなくなった小田川の水は行き場を失い、この町のほとんどを飲み込んだのだ。

これは間違いなく人災である。

40年前にも同じことがあったが、全く学ばず、また今回、同じ過ちを繰り返そうとしている。

わかってはいるが予算が?とまた言い訳をするか?

じゃあなぜ町民の誰も望んでいない「マービーふれあいセンター」や「いきいきプラザ」などという遊び事、命に直接関わらないことに莫大な税金を使ったのか?

それより先に政治家や役人はやることがあっただろう?

マービーふれあいセンターは、左大臣、吉備真備公が乗った遣唐使船をイメージして設計したそうな。そんな遊び事を言っている場合ではなかったと今にして猛省すべきだ。

設計士の私が言う。だだっ広い吹き抜けや丸い大きな広場を、莫大な税金を投入して作って、何かいいことありましたか?そこでつい立を立てて、100円のバザーをやるためですかね?

そしてまた当たり前に、倉敷市は、それはまだ吉備郡だった頃のことで、倉敷市は知りませんと言うのでしょうね。

そしてだれも責任を取らない。

これがこの国の行政であり、政治である。

今日はこのあたりで・・。

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2018.08.25

新しい軽トラが二台入りました!

被災後すぐに注文していた軽トラが二台入りました。

ピカピカの新車です(笑)。

今までたくさん車を買ってきましたが、こんなに待ち遠しかったのはありません。

来月には2tダンプも二台入ってきます。災害直後に頼んでいて良かったです。今は当分品切れらしいです。

その他道具も、洗って使えるものは残し、ダメなものは処分し、新しいのを買って、倉庫の中もほぼ整理できてきました。  

復旧といえど、だんだん良くなるのは、楽しいものです。

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2018.08.24

なに?小田川の土手を現況復旧するだと?

先日テレビニュースを見ていて、目を疑った。

行政が小田川の土手は、元通りに、すなわち元の高さのまま復旧すると発表した。現況復旧だそうだ。

怒りを通り越えて、吹き出して笑ってしまった。

先日のブログに書いたように40年前と同じ対応だ。40年かけて何も学んでないし、この度50人以上死んでも平気だ。

このくらいの死者の数は何でもないとでも言わんばかりだ。また同じようなことが起きたら死んでくれというのか、もう真備町へは住むな、住むなら自己責任でというのか。インフラ整備や安全対策をしないなら国家や行政などいらないではないか。

東北では想定外のことが起きたのだから、それに対応できるように堤防を高くして復旧しているのではないか?

高知などに行くとその対策は、来るものとして本気で行っている。避難台と高い堤防に圧倒される。

倉敷市長は国土交通大臣に小田川の流れを変える根本的対策を10年かかるところを5年、6年でやってくれと頼んだと、声高にいい、報道もされた。

知りたいのはその先だ。

頼むくらいならだれでもやるだろう。その結果具体的にはどうなったのか?報道機関はその先は伝えないのか。国を挙げて復旧に全力を尽くしますと岡田の避難所まで来て言った首相の言葉を受けて、結果、現況復旧か?

今回、報道の裏もよくわかった。美辞麗句だけを報道し、政権の太鼓持ちか?

今日倉敷市の職員が弊社にやってきた。要件は洪水でどこまで水かきたか、この建物はこのあたりでは高い建物なので調査をさせて欲しいとかなんとか。

のこのことやってきて人の建物を見学させて下さいと言っているわけだ。調査してサンプルにしたいと。

役人は我々の税金で飯を食わせてもらって何をしているんだ?

弊社のスタッフが目の前で復旧作業をしているのを見て、さらに手間暇がかかることに協力しろとのたまうのだ。

民間のボランティアが無償で手伝っている中、給料をもらっている役人は何をやっているんだ?泥の一つも掃除するわけでもない。

とぼけた野郎たちだ。

私はこんな糞役人に給料を払う為に、税金を納める意味を全く見いだせない。私には、昔の悪代官同様、年貢を取り立て、何もしないただの搾取者にしか見えない。

怒りも心頭してきたので(笑)、、、、

今日はこのあたりで。

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2018.08.23

国家とはいったい何か、考えざるを得ない災害

全国報道を見ていると国家や行政が手厚く被災地をケアしているような錯覚を起こす。

国家がしたことは、復旧でくそ忙しい時に、首相が黒塗りの車を連ねてやってきて迷惑をかけただけだ。それに市長やら県知事やら役人がコバンザメのようにくっついていて、彼らは我々被災者を見ているのではなく、首相を見ているのではないか(笑)。

結局、国家が全力を挙げて支援するとかいう美辞麗句を並べただけで、何もこちらは助かっていない。

助けてくれたのは行政でも国家でもなく、民間の人々、自分の人脈だけだ。

結局行政は一番大変だったヘドロを被った家の家具出しや、汚泥の除去に何一つとして協力しなかった。指一本かさなかった。みんな、家族や知人、ボランティアの方々と、全て自力、民間で行ってきた。

何千人の自衛隊員が来て助けた、というような美談ばかりが報道される。現実、泥をかぶった臭くて汚い家具や泥出しの一つも手伝わなかった。

もちろん人命救助はしたのだが、他は結局はあふれかえったごみを捨てただけだ。

莫大な税金を使って莫大な人数の自衛隊や警察官を養っている。なのにあれだけの機動力しかないのかと唖然とした。警察は因縁をつけて不審尋問をしたり、ゴキブリのように陰に隠れてシートベルトをチェックしたり、弱者を相手に偉そうに講釈を垂れるくらいなら、被災地へ来て泥出しでもしたらどうか。

災害後、窃盗団が実際にうろうろしていた。結局警察は何もしなかった。赤色灯を回し、責任を追及されない程度の見回りをしていただけだ。

我々はバリケードを張っている警察を説得して中に入り自衛するしかなかった。また、無責任なもので、警察は、

「何かあっても警察は責任とれませんからご自分たちでどうぞ」

とごきげんよろしく、バリケードを通して下さいました(笑)。

「私たちがきちんと犯罪が起こらないように守ります」

ではないのか?警察とはいったい何なのか?

他の地域で災害があり、報道を見ていると、手厚く国家や行政が何かやっているように映るし、私もそう思っていた。

が、断言するが国家、行政は何もしません。何もしないというか最低限のことしかしません。であるならば、今まで真面目に税金を払ってきた意味は全くありません。

我々には7年も10年も資料を保管しなさいと義務付けし、がんじがらめにしておきながら、国家は全ての資料を隠蔽する。これがまかり通る。

この度の障害者の雇用についても、民間にはペナルティーを科して守れなければ、金を徴収しておきながら、ルールを作った人間がごまかしまくっている。こんなことがまかり通り、報道がいくら騒いでもほとぼりが冷めれば元のまま。

都合が良すぎやしませんか。

この度の災害で、この年になって国家と行政について、本当に多くのことを学ばせていただきました。今後の生きる教訓とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。

今日はこのあたりで・・・。

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2018.08.22

小田川を放置した行政の責任はないのか?

そもそもこの被災地からのブログを書いていて、いつも頭にあるのは国や行政の責任である。

この近代の先進国において、これだけの地域が水浸しになるということがあるだろうか。

国家は国民が安心、安全に暮らせるように、社会福祉、行政サービスをする為に莫大な税金を徴収しているのではないか。もちろん私の場合も、サラリーマンの時から、莫大な税金を国家に支払ってきた。

報道がなされているかどうかわからないが、この辺の住民にとって小田川の危険性については周知の事実であった。

真備町は最近になってまた人口が増えたので、最近越してきた方はご存知ないかもしれないが、私たちのような幼少の頃からここに住む人間にとっては過去の鮮烈な記憶がある。

私が小学生の頃、大水が来て、多くの家屋が床下浸水し、川辺小学校や周辺道路をゴムボートを浮かべて移動した記憶がしっかりとある。今回のように死者がでることはなかったが、相当な被害があった。

今から40年ほど前の出来事である。

しかし、その後、小田川は放置され、あの脆弱な屁のツッパリにもならないような土手のままだ。

なぜわずかこれだけの人口、極小の街にマービーふれあいセンターなぞという無用のハコモノを何十億もかけて作る間には、小田川の土手を補強しなかったのか。そうすれば50人以上もの人が死なずにすんだ。

莫大な税金を浪費して、糞のような建物、マービーふれあいセンターやいきいきプラザを作ったのは誰か?

人命や生活の危機をなくすことが、なぜ優先されなかったか?

行政は100年に一度の災害が起きた、想定外のことだと言い訳をするだろう。それが何らかの対策をしたうえでの想定外ならいざ知らず、放置である。無処置である。

堤防内には森のように木が生い茂り、それが流れを妨げていたことは明らかだ。行政はそれは関係ないと言っているが、ではなぜ今洪水の直後にいの一番に木を刈ったのか?

今回の災害は、結局、行政や地元選出の地方議員たちの危機感のなさ、怠慢が招いた人災と私は断言する。

そして、なぜ避難指示はあんなに遅くに出されたのか?

人の命が奪われているのだ。後々、必ずや責任追及されるべきことである。

今日はこのあたりで。

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2018.08.21

ベタ基礎に溜まった汚泥

今日は基礎に溜まった汚泥について。

浸水した後、水は引いていくが汚泥は沈殿し、残る。

この汚泥は洪水が起きた、堤防が切れたすぐ近辺は、川の中の土であり、まだましである(いいという意味ではなく、比較すれば、ということです)。それが流れて流れて、住宅街を侵し、広範囲でいろいろなものを飲み込んで流れていく。その過程では汚水や雑排水、油やいろんなものを全て飲み込みながら浸水してくる。

よって理屈的には堤防決壊部分から遠いところほど、いろいろなものを巻き込み流れてくるので、それだけ汚く臭い汚泥となっている。もちろん場所によって差異はあろうが・・。

その究極の汚いヘドロ水が住宅を襲い、最終的には基礎の中に溜まる。

古い住宅の場合、布基礎であるから、床の下は土である。これまた厄介で、その土を少なくとも30センチは取らないと臭いや汚染の心配から免れ得ない。

その土の量たるや。瓦に葺き替えをするのに、土葺きの場合屋根の上、瓦の下に相当な土が入っているが、それでも多くても10センチ程度だ。それを取り除くのがいかに大変かは私が一番よく知っている。

しかも浸水の場合は綺麗な屋根土でもなんでもなく、糞が腐ったような汚泥である。これをバケツリレーで出していかなければならない。気が遠くなるような作業だ。

べた基礎の場合はもっと厄介で、汚泥の逃げ場がない。プール状態なわけで、それが大小さまざまな大きさのプールになっている。

当然そのような状態になることは想定されていないから、空気抜きの換気口や点検用の人通口はあっても、水が抜けるような穴は開いていない。水は下に溜まるから、基礎上部に開けた換気口では水は抜けない。

ではこの水をどうやって抜くのか?

我々の本社はコンクリート基礎にタイル床直張りの部分がほとんどで、洗い、出入り口がゾロなので、そのまま排出できた。ただ、部分的に床を上げているところがあり、その部分がプールになっている。

そこは何度も何度も水を張り、手動、もしくは排水ポンプで汲み出していく。完璧主義かつ極度の綺麗好きな私は30回以上は、水を張り、汲み出し、洗浄し、を繰り返しただろうか。

それでもやはり完全には汚泥は取り切れない。消毒をして乾燥させ、期間をあけてもう一度洗浄をするつもりだ。ただそれでも完全とはいかず後々、臭いの原因になるだろう。

撤去して、他と同じコンクリート直タイル貼りに改装しようかとも思ったが、元通りにならないのがしゃくで、現況通り復旧することにしている。

他にはコンクリート基礎立ち上がり部分に穴をあけるというのは一つの方法である。もちろんコンクリート底盤ギリギリの位置に、だ。

これは建築のプロならすぐにわかろうが、絶対にやりたくないことだ。基礎の立ち上がりは、ある意味梁と同じ役割を担っていて、その下端の鉄筋を切るというのは、引っ張り力を負担している重要な鉄筋を切ってしまうわけだから、本当に心理的にも抵抗があるし、嫌なことだ。上端の鉄筋ならついでに入れている(笑)ようなものだからまだいい。それでも嫌なことだから換気口や人通口はできるだけ上端に最小限であけるのだから。それでももちろん大きな穴は外周周りには開けてはいない。

ただ汚泥を排出するにはこれが一番手間のかからない、そして綺麗に洗い流せる方法だろう。それも程度の問題でどれくらいの穴をあけるかだろう。厳密な計算はなかなか難しいだろうから、どれくらいまでの開口ならあけていいとは言えない。ただ、あとでふさぐにしても一体で打ったコンクリートのようにはいかないことは明らかだ。

そこが、私の言う被災した建物を復旧しても100%元通りにはならない、というところである。満身創痍の建物の中、どこかで妥協していかなくては復旧、復興の道はないのである。

今日はこのあたりで。

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2018.08.19

汚泥はどんな隙間にも入り込む

水没建物の恐さは水の習性に起因する。昔から「水には頭がない」という。要はどこへ流れるかわからないことの例えだ。

今回の水害被害の恐さは、ただ水に濡れた、というだけではないことだ。一番の問題はとんでもない水圧がかかってありとあらゆる隙間にこの汚泥が注入されてしまっているということである。

考えても見よ、真備地域では、3メートルから4メートルの深さまで建物は水没したのである。それだけの深さのプールや水族館を想像してみて下さい。しかもその面積たるや、一つの町を飲み込む広さである。その底、側面には想像をはるかに超えた水圧がかかったわけである。水族館ならポリカーボネートに壁数十センチ、コンクリートの壁でも相当な厚みがないと支えられないだろう。

その証拠に大きなFIXガラスは全て粉々に破損していました。その水圧で、ありとあらゆる隙間に汚泥は注入された。要は圧力がかかっている為に、救いようがないわけであります。

例えばメラミンでできた扉、その継ぎ目継ぎ目、板の間、ねじの隙間、全てに泥が注入されている。深く深く。これはもう廃棄しかないわけです。洗ったところで綺麗に落とすことはほぼ不可能。

捨てる以外に手の施しようがないのです。

また無垢材はまだ救いようがありますが、集成材はもう目も当てられません。肌別れし、亀裂が入り、反り、むくり、どうしようもない状態。

私は以前から、そう、20年以上前から、集成材の接着剤について多く指摘してきたし、その耐久性に相当な疑問を呈してきた。

今回本当に集成材はどうしようもないことになっている。私は無垢にこだわって今まで建物を造ってきたが、やむを得ない部分で多少の集成材を使ったところがある。ここで集成材の弱さというものが露呈した。

今回のような水害にあわなくても、結露や湿気は住宅ではつきもので、万が一雨漏りでもしようものなら集成材は木っ端みじんの散々たる状況になることがよくわかった。

集成材は品質管理ができ、強度が出るげなことを学者やメーカー、国家は言うが、実態として、無垢材の実績と歴史を取ってきた自分の選択は間違っていなかったと今回確信した。

木造でも梁や柱を集成材で作っている建物は、この度残念ながら再生はできないだろうし、したとしても強度の保証はできないと思う。また、パネル工法などで、合板を使っている建物も形だけ再生しても、まず地震が起きたとき、そして今後の耐久性については全く保証できない建物となろう。

ただし、耐水の構造用合板についてはかなり信用性は高まった。同じ合板でも構造用合板は水に強く、以前は私も上棟後、雨に濡れるのを心配したこともあったし施主も嫌がるものだが、その強度はびくともしないことを今回確認した。

断熱材を撤去するのに構造用合板を取り除くのだが、その強靭なことは、汚泥に浸かってもなんら変わらない。これも実態を持って体験した。

ただし、端っこや小さく切断された部分などで弱っている部分は見受けられた。また汚泥が表面にこびりついている部分はたわしで擦って落とすしかないのである。

さてそうなると無垢の柱や梁でできた木造なら再生できるのか?ということになるが、これも100%とはいかないが、集成材を使って組んである建物と比べたら、再生しても元に限りなく近づく可能性があると言えるのである。

今日はこのあたりで・・・。

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2018.08.18

被災地からの発信 水没建物の復旧について~序章~

現在、一階部分が水没した本社ビルの復旧作業中である。

水没建物は水が引くと一見綺麗に見える。ところがその実態は、建築としては決定的な、そして壊滅的な、そして不可逆的な重大なダメージを負っている。

私自身、これまでに建物の水没というものを経験したことがないので、今回初めて勉強をさせて頂いている。 

私は過去に火災も経験しているが、火災の方がまだましではないかと思うことがある。

火災の場合は、見た目にも「この建物は終わった」と激しく認識することができるからである。

水害の場合は、素人は特に、これは簡単になんとかなるのではないか?と思うらしい。しかし、私のような建築のプロ、プロ中のプロは違う。全ての建築の過程が頭の中に叩き込まれている為、がゆえに、その建築の前途には大変な困難が待ち受けていることが推察されるのである。

水害を受けた建築は、どんなにリフォームをしても、完全に元に戻ることはありません。

それは、一番は、どんなに磨いても、その汚水や油やありとあらゆる汚濁がまぶれついたものは完全には洗浄しきれないということである。

特に木は、一度吸った汚物を完全に洗い乾燥させたとしても、生きているがゆえに、その奥の奥の繊維にしみ込んだ汚物を完全には除去しきれない。

そしてそれは「臭い」やもしくは「カビ」として隠れた場所ではびこっていく危険性をはらんでおり、何人たりとも、それを否定することはできまい。

よって水害を受けた建築は二度と再び厳密な意味での綺麗なものには決してなり得ない。それだけの壊滅的なダメージを受け、「建築としては死んでいる」のである。

保険屋の唐変木たちが、半分浸かっただけだから半分しか保険金は出さないなどと言い、被災民を苦しめているようだが、建築のことをわかって言っているのか、わからないふりをただしているのか、単純に金を出したくないという腹汚い根性でしかないと私は思うし、昔から私は「保険屋は詐欺師」と公言してはばからない理由でもある。

さてこう書くと保険屋の悪口を書いているようで、本来のこのブログの趣旨とは異なる。私は今後、このブログにて被災地からズバズバとものを申していこうと思っている次第である。

あくまで私の個人的な意見を書いていくつもりなので、不快に思われる方はお読みにならないで下さい。

社会的意見もバンバン書きますが、建築家のブログなので水害と建築についての話もたくさん書いて行きます。

先ほどから申し上げておりますが、水害を受けた建物は壊滅的打撃を受けています。

そういうと希望がないように聞こえますが、私が言っているのは100%の復旧は不可能ですが、80%くらいの復旧は可能と思うので、その方法について今後書いて行こうと思います。

今日はこのあたりで。

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2018.08.17

本日から仕事再開しました

本日、お盆明け、仕事再開しました。

社員全員元気に出社致しました。

本日から新しいお客様のお仕事に着手させて頂きます。

かたや、復旧作業も再開致します。 

引き続き、頑張って参ります。

あれだけかんかん照りだったのに、急に涼しくなり・・・・

やはり異常気象を感じます。

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2018.08.11

明日からお盆休みです~スタッフのみんなと食事会~

本日、スタッフのみんなと会議の後、食事会をしました。

最近よく利用させていただいている「倉敷茶寮」様で、懐石料理を頂きました。

真備から車で15分と、大変近く、建物もお料理もとてもいいので、たびたび利用させていただいております。

今回のお盆は特別で、この一か月、仕事と復旧作業で一生懸命頑張ってくれたスタッフに感謝を込めて、ごちそうさせていただきました。

長かったような短かったような、いろいろな局面がありましたが、本当にスタッフはよくやってくれましたし、会社を思う気持ちがみんなの中に強くあることが、本当に嬉しかったし、頼もしかったです。

私は大企業に長く勤めた後、自分の会社を作り、人を雇いしてきましたが・・・ここまで家族的な関係は大企業にいたのでは味わえなかったな、としみじみ思いました。

いいものです。

私は本当にいい部下を持った。感謝しかありません。

また、周りの方々、業者の方々、今回、本当に弊社を一番に考えて下さり、最優先でいろいろなことをして下さいました。

本当に感謝し、今後、私という男は、必ずやそれに報いていくことをお誓いします。

おかげ様で、本社一階の復旧作業も順調に進んでおり、内壁、床の撤去を終えて、洗浄、そして薬品による消毒まで完了しました。

これにより汚泥の臭いもほとんど取れて参りました。水圧で割れた大判のガラスの入れ替えも終わっております。

後は、1~2か月乾燥させて、再度内壁を造っていきます。すぐにでも内装工事にかかりたいところですが、ここはぐっと我慢です。

お盆までに完工を予定していた仕事も無事全て完工し、綺麗なかたちでお客様にお引渡しすることができました。

またお盆明けからは新しいお客様のお仕事に入らせて頂きます。仕事は災害に関係なく滞りなく進んでおり、それが一番有難いことです。

明日から16日までお盆休みを頂きます。17日から通常通り、営業を再開させて頂きます。

スタッフ全員ゆっくりと休んで、英気を養い、盆明けからまた全力投球です。

お客様に喜んでいただける、最高の仕事をすること。

さらに、真備の完全復興に向けて頑張っていきますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

                 株式会社 小野コーポレーション

                          代表取締役 小野 明

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2018.08.08

NTT固定電話が復旧しました!

本日、会社のNTT固定電話が復旧しました。

ちょうど一か月です。

災害直後から、会社の事務業務、見積もり、設計、管理、現場進行等々、仕事自体は滞りなく行えて来ましたが、NTTだけは弊社の努力ではどうにもならないこと。

やっと、本日電話が通じました。

巨大企業NTTをもってしても電話復旧に一か月もかかったことが、この災害の深刻さを象徴しているように思います。

携帯電話やネットでなんとかなると言っても、やはり電話は

‘’会社の顔‘’

これでやっと通常通りの業務を行える体制が復旧したと言えると思います。

本社の一階は、未だ復旧作業のさ中ですが、できるだけ早期に全館リニューアルオープンと行きたいものです。

ただ、水害は乾燥させる時間が‘’肝‘’です。これが不十分だとあとあと弊害が出てきます。

電話も来たことですし、日常業務は災害前となんら変わらす行えていますので、一階部分は焦らず、丁寧に復旧して行こうと思います。

なんせ、この本社ビルも、私の建築家としての‘’作品‘’でもありますので、おろそかにしたくありません。

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