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2018.10.08

小田川合流点付替え事業2023年度に完了、という報道、遅きに失する。

倉敷市民に配られる、倉敷市が発行している「広報くらしき」という冊子がある。その10月号に、

「小田川合流点付替え事業が大幅に前倒しとなり2023年度に完了」

という大見出しで、情報が図解付きで告知されていた。

内容の概略は、

国、県は市からの強い要望に応え、総事業費500億円をかけて、「真備緊急治水対策」を実施する。国が進めている小田川合流点付替え事業は、5年間前倒しとなり2023年度に完了し、小田川の掘削、堤防強化や、支流の堤防かさ上げ、堤防強化が集中的に行われる。この対策により洪水時の水位が5メートル低下する。

とのこと。

しかし、時、既に遅し。行政の、政治の、失策。

「遅きに失する」

とはまさにこのことであろう。

すでに多くの人命が失われ、多くの、一人一人の、人生が狂った後だ。

表題にあるように、過去、この計画はすでにあり、一度とん挫し、また再開し、そして結果遅々として進まなかった。

、そんな受動的な表現ではなく、政治が、行政が明確な意思を持って遅らせた、進めて来なかったのである

その結果この大災害が起きたのだ。

だから「前倒し」という表現になるのだ。

起きたことは仕方ない、と言うには、あまりにも被害が大きすぎよう。

これからが、正念場となろうが、町民の多くはまだこの町に帰れていない。夜はまさにゴーストタウンだ。その静けさは怖いくらいだ。

三か月がたち、関心も薄れ、倉敷も真備以外は、本当に何もなかったような、賑やかな連休を迎えている。

真備では、投げやりになっている方も多くいる。復旧・復興を諦めている人もいる。お金がなくてどうしようもない場合や、建て替えや復旧計画がいろいろな事情で進まない事例も多く聞く。高齢も一つの足かせとなっている。

私自身はもう真備に住む気はない。現在、既に住居も別に構え、生活している。ただし、いろいろな角度から検討した結果、当面は、会社と事業は引き続き真備で行うことになるが、将来的には倉敷市街へ進出することになろう。

私はそういう決断をしたが、真備への思い入れがあり、真備に住みたい人もおれば、二度とあの恐怖や不安を味わいたくないと、真備には戻らない決断をする人もいる。それは個々人の価値観により、どちらがいいとか悪いとかいう問題ではない。

ただ、多くの町民はまだ、真備に戻りたい、または戻らざるを得ない方が多くおられるのは事実である。

銀行やガソリンスタンド、店舗など再オープンしているところも少しずつは増えてきたが、まだまだ三分の一にも達していないだろう。逆に廃業を決めた会社や店もある。

水で流された街、災害にあった街がその後発展していった事例は全国にいくらでもある。逆にダメになった街もあろう。

この市からの告知が、我々町民に少しでも勇気と希望と安心を与え、復興の力になればと思う。

この5年間にまた大きな増水が起こることがないよう祈るばかりだが、こればかりは、「天任せ」ということになろうか・・・。

近年の異常気象を考えると、はなはだ不安なことである。

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