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2018.10.24

復旧作業の進捗状況~建築は楽しいものである~

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私の場合、所有する建物や不動産も多いので、真備にある建物の浸水被害も大きい。

現在4つの建物の復旧作業を同時に行っている。

もちろん、仕事の受託量は災害前と変わらず、否、逆に受託量は増えているくらいだから、復旧と仕事と両方で、スタッフの皆は勿論のこと、私自身も以前より大変に忙しくなっている。

ただ、洗浄や解体をやっている間は大変苦痛であったが、段々と新しく再生していく段階になると、これほど楽しいものはない。

本領発揮と申しますか、本来再生工事でここまで会社をやってきた者ですから、面白くないはずはないのです。

資金的には十分に新築して立て直すことはできたが、これらの一連の建物は全て私の作品なのである。

よって、自分の子供と一緒である。となれば大変な痛手を負ったとしても作品を元に戻そうとするのは当たり前の行為である。

ダメになったからまた新しいものを作ればいい、ということは芸術家、物造りをやっている者からしたら、忍びない。というか、耐えられない。お金の問題ではない。

だいたい、建築家が、自ら自分の作品を壊す事ほどの苦痛はない。再生するためには、部分的に解体しなければならないが、それをするにも辛い。自分が作ったからだ。あそこはああやって苦労した、あそこは一晩中考えて、このようにデザインした、等々の歴史があるからだ。

そして私は設計事務所(日建設計)出身だが、独立してからは施工まで全て自分の責任で行ってきたから、設計だけやっているのとはわけが違う。材料一つ、ビスの留め方一つ把握している。

私はこの復旧も、工事をした担当者たちと再び行っているが、それぞれの場所で、皆、「そうそうここはこうやって納めた」「これはこうやって苦労した」と口々に出てくる。

やはり、新築した時の皆と復旧して行くのが一番いい。皆自分が作っているから、よくわかるし、思い入れもあるのだ。

10年以上前の仕事も含め、また同じメンバーで復旧ができることが素晴らしいと思っている。

一枚目の写真は、洗浄に次ぐ洗浄で、丁寧にたわしでジョイントや金物の間まで、隅々まで洗っている様子だ。

消毒と洗浄の繰り返しを数十回行っている

焦る必要はない。業務は通常通り行えている

十分すぎるほどの洗浄、消毒、そして十分すぎる以上の乾燥期間を取らねば、しゃんとしたことにはならぬ。

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上記は、その充分以上の洗浄・消毒・乾燥を繰り返し、完璧主義の私の「もう、よかろう」という合格ラインを突破した後、リフォームに入っている建物だ。

やはり、物を造るのはしんどい、が、楽しい。

建築とは・・・たとえ些細なものでも・・・物を造ることは楽しい。

新しい工夫を加えて蘇っていくものは、新築とはまた違う喜びと楽しさがある。

考え出すと、休み食事、夜や昼は関係ない。延々とスケッチをしている自分がいる。

  やっぱり自分は建築が好きなんだな~と気づく瞬間だ。

そしてそれをもとに建物を作っていき、出来上がっていく。そのわくわく感がたまらない。

だから私は、もう30年以上建築をやっているし、20年前に、仕事のメインを新築から古民家再生に切り替えて今まで取り組んできたのだ。

さあ、私の建物が、どんなふうに再生された姿を見せてくれるのか、

楽しみである。

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