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2019年4月15日 (月曜日)

大好きな広島美術館へ来ました

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久しぶりに広島に出張した。

仕事の合間に、わずかな時間ができたので、タクシーで直行した。

大好きな広島美術館だ。この美術館は、私の古巣「日建設計」が設計したものだが、建物も素晴らしいが、

展示されている絵が、本当に素晴らしい。

 

 絵は大好きだ。

 

見ることも描くことも。中学、高校と美術部だった。いろんな絵を描いてきたが、

建築をやるようになって仕事で絵を描くのであまり描かなくなったが、子供の時から、ちょっとスケッチをしても

だいたいパースペクティブな絵になっていたし、まわりからはずいぶん褒められたり、賞をいただいたりしたものだ。

特に練習した記憶もない。手前味噌で心苦しいが、こればっかしは生まれながらの才能であろう。

 

いい絵を見ると癒される。絵とは、美とは、それは癒しである。

災害復旧で、自分では気づかないうちに、疲れているのだろう。だからこそ、絵を見て涙が出るほど、ため息が出て、癒される。

物を造る者にとって、絵を見て感動するという感性は非常に大切である。

また、美しい絵を見ることで、感性は磨かれる。

 

丸い外観の建物は、中もその通り、円を描きながら回遊する。館内は全て優しい光がで彩られている。

一つの絵の前に30分以上いた。

ここは本当に優しい絵がたくさんある。

 

私はシャガールが大好きなのだが、あの淡い微妙な色使いは、印刷を見てもわからない、伝わらない。真筆を見て、初めてこのように描いてあるのかと感動する。そして本当の色が伝わってくる。

印刷はどんなに巧妙にできていてもやはり力がない。

私は絵画を購入するときは、あまり高名な画家の絵は買えないとしても、できるだけ真筆を買うようにしている。もちろん美術館にあるような絵は、印刷を買うしかないが、あまり伝わってこない。

絵には描いた人の人生のすべてが注ぎ込まれている気がするのだ。そこから何か心に響いてくる。

 

絵を見るのに、難しい知識はいらない。心で感じるままでよい。

一番大事なのは自分が好きかどうかということだ。

 

そうやってできるだけ、忙しい仕事人生の中でも本物を見て、感性を磨く努力を若い時から続けてきた。

才能は生まれつきのところが大きいが、センスは努力によって磨かれる。

 

 

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