カテゴリー「独立・起業/仕事」の記事

2017.11.09

独立・起業19周年。

本日で独立・起業して丸19年となった。

若干30歳で、天下の「日建設計」を辞めて、裸一貫、たった一人で、建築設計事務所である「小野明一級建築士事務所」を開設した。

当時、設計業界最大手「日建設計」を辞めると言うので、周囲からは、馬鹿だのアホだの、どうせ失敗するに決まっている、等々、散々な言われ方をしたのを覚えている(笑)。

その後、総合建設会社「株式会社小野コーポレーション」を起業し、家業である「小野瓦工業所」も引き継いだ。

都合、三つの業態の会社を経営する経営者として、19年間歩んできた。

建築家としても、多くのお施主様、業者様に恵まれ、多くの作品を造ってきた。

独立・起業した者の90%が、5年以内に廃業、または倒産するというデータもある。

私は運が良かったのであろう。

もちろん、私自身、誰にも負けない努力をしてきた、という自負はあるが、この不確実な世の中、それだけではなかろう。

本当に多くの人に恵まれてきた。お施主様はもちろんのこと、スタッフのみんな、業者の方々、皆様に本当に助けて頂いてきた。

明日からは節目の20年目に突入する。

その感謝の気持ちを忘れずに、今まで通り、己の信じた道を、正直に、真面目に、コツコツと、焦らず、武骨に、

一歩ずつ、歩んでいきたい。

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2017.09.22

倉敷で仕事をするということ~倉敷事務所開設から一年~

Dcf00182倉敷事務所で仕事をするようになって、ちょうど一年が経った。

サラリーマンを辞めて、独立・起業してから今年で19年になるのだが、当初からの夢を叶えるのに、ずい分と回り道をして、やっと実現したのが去年だ。

元々、倉敷中心部に住み、万寿小学校に通っていたから、やっと元に戻った、と言っていいだろう。

本社自体を倉敷中心部に移転したいところだが、既に真備でどっかりと(笑)拠点が形作られてしまったので、今更なかなか難しい。

それでも、私は、週の半分は、本社で仕事をし、半分は倉敷事務所で仕事をしているので、充分満足している。

倉敷事務所にいるときは、多くはメールや電話でやり取りをする。当初は大丈夫か?と思っていたが、充分会社は回っている。

倉敷事務所では、集中して何かを考えたり、自分しかできないことを人に煩わされずに取り組める。

一番いいのは、気晴らしに、大好きな美観地区に行ったり、イオンやアリオなどに気軽に行けることだ。少し散歩をしたり、お茶を飲んで気分転換もできる。

起業し、しばらくしてから古い物を直すことを生業にしようと思ってから、美観地区は勉強の場だった。古民家や蔵がどのようにできているのか、そしてどのように痛み、修復されるのか、そして、江戸時代からある意匠を学ぶのに、かっこうの場所だった。

繰り返し、繰り返し訪れ、スケッチをしたり寸法を起こして勉強した。今はずいぶんとそういう機会は減ったが、民家が店舗に生まれ変わったり、どんどん変化していく美観地区を、ことあるごとに訪れ、観察するのは勉強になるし、興味があるので楽しい。

やはり興味があること、好きなことを仕事にしている者は強い。嫌いなことを仕事にしている人が歯を食いしばって努力しないと身につかないことを、好きであれば、あっという間にどんどん吸収してしまう。

好きこそものの上手なれ。昔の人はよく言ったものだ。

Dcf00183

散歩するのに、ほど良い季節になってきた。観光客も多く、気持ちよさげに船で倉敷川を遊覧していた。

案外に私のような地元人は一度も、船や人力車には乗ったことがありません(笑)。

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2017.05.27

目標の完全なる達成~高知にて坂本竜馬に報告~一つのけじめ

Dcf00646○坂本竜馬に会いに来た。

何か思うことがある時、10代の頃から、何十回となく訪れてきた、桂浜。

私は、竜馬が死んだ年齢、31歳で独立・起業した。

当時、まだ何者でもない自分。

その年齢までに竜馬は己の思うところをほぼ成し遂げて逝った。

なのに自分は・・・己のふがいなさの中、誓いを立てた。

勿論、この場所で。

あれから20年近くの歳月が流れ、自分でも信じられないが、私もとうとう50歳となった。

○「50歳までに、己のやろうとすることを全て成し遂げる」。

また、私は子供の頃から織田信長を信奉しており、信長が49歳で本能寺で死んだことから、私も49歳までに、己のやろうとすることを全てやり遂げることを目標としてきたのだ。

よく人生の計画を、平均寿命の80歳まで生きるとして計画する人もいるらしいが、もし途中で死んだらどうするのだろうか。自分が早死する可能性は想定に入っていないのだろうか。

そして私の場合、大学生の時に立てた目標、人生において、己の成そうと思っていたことを、予定通り、49歳で全て達成し、やり終えた。

だから、若い時から、とりあえず、のんびりしている時間は皆無であった。たぶん平均の人間の3倍以上は、体力的にも精神的にも、勿論、時間的にも働いてきた。人より質、量共にやらないと50歳までに己の目標は達成できなかったからだ。

○建築家として、己の設計事務所で作品を造るアーティストとしての仕事をしながら、施工会社や家業など、会社経営者としても多忙を極め、何足ものわらじを履いてきたのだ。

  本当に生き急いできた。

そして、49歳で予定通り、目標を達成したので、要は50歳以降は、私の人生の計画になかった、「残り物の、余分の人生の時間」ということになる。

だから、50歳を区切りに「リタイア」することも考えたが、20年近く命がけで事業をやってきたので、いろいろな社会的責任があり、たくさんのお客様がおられ、スタッフもおり、会社もあり、簡単にやめるというのは、なかなか難しいことであることもわかった。

それで、ここ数年は、スタッフに実務の多くを任せ、私自身は、総合的に会社をみる形にしている。

○これは、完全なる「リタイア」とは言えないが、「セミリタイア」とは言えるのではないか。

勿論、準備期間として、ここ数年に渡り、スタッフ教育をしっかりと行ってきた。私の仕事のやり方、考え方、ノウハウを今まで以上に厳しく教え込んできた。

弊社のスタッフは辞める者がほとんどいない。皆、勤続年数が長く、長らく私と付き合ってきたので、しっかりと私の考え方は、心の芯まで浸透している。

建築家・小野明としての仕事はスタッフにはできないが、それ以外のことは何でもできるような体制に会社はなっている。

ということは、すなわち、スタッフの力と能力は以前より、相当に向上し、もうしばらくすれば、私などいなくても、皆、どこででも食っていける、本当の「力」を身に着けた、最強のビジネスマンになっていることだろう。

  私から多くを学び取り、そうなっていって欲しい。

無論、それが今後の私の夢であり、喜びでもある。

○そして、社長一人が最前線で働くワンマン会社より、

  結果的にはその方が、将来に渡って

  「会社の継続性」に貢献することになるのだ。

○実務の多くをスタッフに渡した結果・・・

結局、私は、次の己の「新規事業の計画」を立て、試作し、人と会い、人脈を拡げ、常に行動しているという、全く本末転倒なことになっているのだが・・・。

要は仕事をしている。結局は私は仕事が好きなのだ。新しい自分のアイデアを出し、実行し、それが上手く行くまでの過程がたまらなくエキサイティングなのだ。

やはり、私の場合、根っからの商売人、事業家根性は抜けない。

ただ、私自身が若いときに立てた

  「死ぬまでに、ここまでは成し遂げる」

という、己に科した義務と目標は全て達成したので、次の展開は、今までと違い、少し気楽にじっくりと取り組んでいる次第である。

○もうすでに、竜馬よりも、信長よりも長く生きている。本当に長く生きてきた。

ひとまず独立時、竜馬に誓ったことを全て成し遂げて、その最終報告をした。20年近くもかかったが、「己の描いた全ての夢を実現した」と。

竜馬と自分を比較するなど全くおこがましいが、竜馬は剣の免許皆伝をもらってから変わったという。私にとっては空手がそれに当たり、「全日本空手道連盟」から「公認2段」を頂き、その後も剛柔会等、各団体で黒帯を頂き、30年に渡り空手を愛し、鍛錬し、継続してきたことによって己が変わったと思っている。

○10代の頃から座右の銘としてきた竜馬の言葉。

   「人は何とも言わば言え、我なすことは我のみぞ知る」

これからもこの言葉を胸に、余分に与えられた人生を、己の信念に基づいて進むのみだ。

今まで通り、何者にも屈することなく

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2017.02.16

倉敷事務所での執務

最近は本社ではなく倉敷事務所にいることが多くなってきた。

私が本社にいると、絶対に部下の仕事に口を出す。見てはおれないからだ。だいたい中小企業で、社長より仕事ができる人間は、だいたいいない(笑)。まあ、だからこそ社長なのだが・・・。とりあえず、気になって片っ端から口を出す。

今までも、完璧主義な私が、何から何までこと細かく指示をし、教え、やらせ、修正し、またやらせて・・・、こんなことをしていては絶対に部下は育たないと、やっと気づいたからだ(笑)。18年、何をやってきたのだ?遅すぎるが・・・。

今までも現場や営業で会社にはいないことが多かったが、これからはもっといなくならなければならない。

倉敷事務所では、まず電話がならないし、今のところほとんど人も来ないので、すこぶる落ち着いて仕事ができる。私は人一倍深く考える方だが、とりあえず、深い思考を中断されない。

昔から、人が集中して深い思考をしている時に、社員に邪魔されるのがすこぶる不快だった。これも仕方ないとあきらめていたのだが・・・。案外私がいなければ自分たちで考えて正解を導き出してくれているはずだ・・・と信じたい。

倉敷事務所は遮音性が高いので、パソコンを使っていても、文章を書いていても、スケッチをしていても、とりあえず静かである。そして部下が失敗していたり、まどろっこしいことをしているところが目に入ってこない(笑)。

これぞ高度な思考と考えをめぐらすには最大の利点だ。それに景色がいいし、倉敷市中心部にあるので食事の心配をしなくても、いつでも最適な場所で食事が取れる。

情報を得るのも、街中だと早い。とりあえず、いろんなカフェや喫茶店に出没する機会が減った。カフェより快適で仕事がはかどるので、ほとんど行かなくなってしまった。スタバのコーヒーにはまっていたのだが、最近はスタバで豆を買って自分で入れる(笑)。

そう言っている今も、倉敷事務所にてブログを書いている。ネット環境もすこぶるいい。じきに私が本社に出社しなくても、必要な人を倉敷事務所に呼べばよくなるんではないかと思う。

倉敷事務所を開設して本当に良かったと思います。

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2017.02.15

たとえ大企業であっても・・・

昨日のニュースでやっていたが、東芝が大変なことになっている。この会社は、シャープなどと同じ道をたどっていくのだろうか。

企業経営とは恐ろしいものだと改めて思う。あれだけの大企業になっても方向を間違うと社会的存続の危機に陥る。

嘘をつき続け、社会を欺き続けた結果である。

大企業が大企業になったのは、その他大勢の中小企業より卓越したものがあったから急激に成長し、大企業になったのである。その時には他会社より、より社会的貢献度が高く、大きな役目を果たしたからこそ、大企業になったわけである。

より社会のニーズに答えた、ということであろうが、どこかで歯車が狂ってくる。大企業が故に多くの人が関わり、長年培ってきた企業風土、体質というものを短時間で変えるのは容易ではない。

時代はどんどん進んで行くものだから、そこで社会とのかい離が始まる。企業の中の文化だけで進み、それは社会的には大変な非常識となる。私も大企業にいたので、よく理解できる。

それまでに、功なり、名を成した企業であるが故に、自分たちが間違った方向に進んでいることになかなか気づかない。大企業の社員は、自分も経験があるが、多くの下請けを使い、とりあえず、まず、「自分たちは偉い」と思っている。だから気づけない。

気づいた時には傷は深く、もはや立ち直れないところまできている。否、気づいてはいるが、企業によってはだれも言いだせない風土と言うものもある。

もとい、我々のような中小企業は、基本的には経営者は社長一人である。社長の考えで全てが変わり、逆に言うと社長の考えが変われば明日からでもその会社は変わり得る。

それが故に社長たる者は独善に陥ってはいないか、己の会社、己の社員が、社会的に非常識なことになっていないか、絶えず自己でチェックをし、アンテナを張り、情報を集め、身を正していかないといけない。

日本の名だたる大企業の体たらくを見て、思う。余程、事業とは、大きかろうが、小さかろうが、社長も社員も身を律し、正しい行いをし、正しい経営方針に従い、正しい仕事をし、嘘をつかず、社会に貢献し、社会に必要とされる企業とならねば、その会社の存在意義はないのだ、と。

長い年月、会社を継続させるには、天地に恥じない正しい道を行くしかない。人を欺き、嘘をつく者、そしてその企業が繁栄することは決してない。

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2017.02.07

残業問題について再度

昨今、政府の働き方改革の名の元に、残業は完全なる悪者になっている。

私のブログのアクセス数を見ると、不思議なことに、この残業問題について書いたブログが、一番アクセス数が多い。

残業問題は、社会的に注目されている議題なのであろう。

先日もニュースで、時間内に効率良く仕事をし、仕事以外の余暇を楽しみ、ゆっくり休みましょう、と言うようなことが流れていた。

以前にも書いたことだが、不当な残業はいけない。しかし残業したいと、おのずから欲する人の権利はないのか。

人間には欲があり、「欲は善である」。

私の大好きな映画、オリバーストーン監督の「ウォール街」で伝説の投資家、マイケルダグラス扮する、ゲッコーが発する言葉である。

人より偉くなりたい、出世したい、金持ちになりたい、こう思うことは、当然、「善」である。この欲があるからこそ、人類は発展してきた。その努力の成果がない社会、平等を実現しようとしたのが、彼の共産主義体制である。その末路は知ってのごとしである。

人には生まれ持った能力や才能がある。これは否定できない事実である。個体差がある。天才は生まれつきだ。ならば天才に生まれなかった者は、その欲を満たすことはできないのか?己の夢を実現することはできないのか?

否。

人間には一番尊い、努力、という「力」がある。

天才が3分で出来ることを凡人は3時間かかる。しかし3時間あれば天才と同じ仕事ができるとしたら如何。

それだけ時間をかけ、勉強し、努力すれば天才と同じ結果を出せるとしたら・・・。そう考えて仕事に取り組み己の夢を掴もうとする者はどうしたらいいのか。

その人の能力では、どんなに効率よくやり、合理化を図っても、それだけの時間がかかるとしたら・・・。

私は己の夢を掴むために、睡眠時間や食事の時間、果てはトイレの時間までをも管理し、全てを仕事と勉強の時間にあて、成果が出る仕事をしてきた。人の何倍も働いてきた自負がある。

そのような人間からすると、ある意味、短時間で結果が出せる人を羨ましく思う。

しかし、多くの事を成し遂げた人の話を聞けば、やはり人の何倍も努力をしている。人が遊んでいる時に勉強をし、仕事をしてきたのだ。

人より大成したいなら、みんな努力はしているだろう。しかしそれを超えた努力をすべきだ。

これまた、私の好きな映画「天使がくれた時間」で、事業で成功している主人公、ニコラス扮する、ジャックが、言う。

「成功するためには、一生懸命仕事するんだ、それしかないんだ、ハードワーク!場合によっては安定剤を飲みながらでも仕事をするんだ」と。

そこまでして、努力し、のし上がっていきたい人間もいるということを考慮してほしい。みなさん休みなさい、というのは結構、ただ、働きたい人の権利も考えて欲しいのだ。

今の私は、全く残業はしないし、弊社の社員も残業はしない。ただ、何者でもなく、何の成果も出していない頃の、己の若かりし頃を考えた時、

「全てを犠牲にしてもいい。何を捨てても、とにかく仕事をするんだ、仕事しかないんだ、仕事をするんだ」

という燃えるような情熱を思い出し、いつもこの手の報道には、違和感があり、気持ちが引っ掛かかってしまうのだ。

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2017.02.04

日建学院で今年初めて「設計製図」の講義を行いました。

先日、建築の専門学校「日建学院」で設計・製図の講義を行いました。

住宅設計の基本的な考え方について教えました。人に教えるのは大変で、それは日頃自分は意識もせずに当たり前にやっていることだからです。

だからこそ、自分にとって当たり前と思っていることが、素人には本当に特異なことであったりするのです。

今年に入ってから、弊社では、社員に私が直接研修を行っています。一週間に一度ですが二時間に渡り、行います。全員参加とはいきませんが、主な社員は参加しています。内容は概念的な研修ではなく、実際の建築学の内容についての講義です。

今更ながら、自分の知識や経験の広範なことに驚きます。少しでも社員がその私の経験や知識を身に着け、プロの建築技術者になってもらうことが目的です。

おかげさまで、今年の二級施工管理技士の試験に、二人の社員が合格しました。第一歩です。

何歳になっても勉強をすることは非常に大切で、それなくして、この生き馬の目を抜く資本主義社会の中で勝ち残っていくことはできません。

勉強しない人間はただ、落ちこぼれ、落ちていくだけです。

日建学院では広い年齢層の生徒さんがいます。教えていると、人間たるもの、何歳になっても学ぶこと、挑戦することの大切さ、尊さが身に沁みます。

今の日本には、若いのに勉強もせず、仕事も命がけでせず、遊ぶことを中心に考えている輩はたくさんいますが、必ずや資本主義社会の中で、将来的に泣きっ面を見るでしょう。

日本は古来から外圧がかからないと、変わることができません。黒船来航から明治維新、敗戦からGHQの進駐・・・。

今の外圧は・・そう、ドナルド・トランプ。

これによって本当の実力主義、資本主義が進駐してきて、徹底的に甘え切った日本に火をつけてくれることを期待しています。

働かなくても食っている、仕事ができなくても、努力しなくても、勉強しなくても、なんとかなっている、そんな社会、国家は長くは続かない。

歴史が教えている。

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2016.12.27

残業問題報道に思う

年末も押し迫り、慌ただしい毎日が続いているが、最近良く報道される残業問題について一言。

過去にもこのブログで書いたことがあるが、私は過去に日建設計という世界最大級の組織設計事務所に7年間在籍していた。一流の仕事をしている、プロの頭脳集団である。

その間、残業時間が月100時間を切ったことは一度もないし、200時間を超える場合も日常茶飯事あった。

健康を害するまで仕事をするのは良くないのは当たり前だ。ただ、職種にもよろうが、物を造るという仕事、創造性のある仕事は、とりあえず考えている時間が長い。考えるのが仕事と言っても過言ではない。創造性があるからこそ、寝食を忘れる。

いつも思っていたものだが、時間に制約されずにゆっくり考えたいと。自分の満足いくまで考え悩み正解を導きだしたいと。

そこで、時間になりました、退社して下さいというアナウンスが響く。エアコンは切られ、電気が切られる。残業してはいけませんと。

ああ、時間切れかと。そして帰りの電車で考える、風呂で考える、寝る前まで考える、スケッチをする。

その考える時間全てに給料を支払って欲しいなどと思ったことはただの一度もない。逆に設計には、儲けにもならない思考、効率が悪い思考もたくさんあり、申し訳なく思うこともあった。雑多な思考の寄り道や行き戻りに給料が払われるはずがない。

逆に、給料はいらないから、思う存分仕事をさせて欲しいと思ったことは多々ある。

私の感覚では入社3年目まではなかなか自分では時間管理ができず、精神的、肉体的に危機的な状況に陥る可能性がある。そこを企業がサポートしなければならない。また、慣れない職場、慣れない仕事で体力の分配が出来ないことにより、短期的に過度のストレスがかかることもあろう。

ただ、人によってはそれが平気な人もいれば、わずかなストレスでも駄目になる者もいて、その加減は難しい。だからこそ、そのサポート体制が問われるのである。

ただ、自己責任を負い、思う存分仕事に打ち込みたい、創造活動をしたいという者もいることは事実である。だから、労働が苦役だという基本的考えに基づいた偏った報道はやめて欲しい。

仕事をしたい人の権利もあるはずだ。

会社ではいろいろな法律があり、自由にはできない。

だから私は独立し、思い存分仕事をしてきた。独立して一番思ったのは、やれ、これで残業時間がいくらを超えたから、強制的に休めとか、人間ドッグに行けとか、電気を消される、真夏にエアコンを消される、そういうことなしに存分仕事ができるということだった。

その結果、歯止めがなくなり、働き過ぎて体調を崩した時期があったりもしたが、もちろん会社員ではないので全て自己責任である。

個人差があり仕事のストレスは数値化できない。長い時間働くからしんどいとも言えまい。楽しい生きがいのある仕事は疲れないが、無理やりやらされている、短時間だけどきつい仕事はいくらでもある。

難しい問題ではあるが、ある人にとっては、仕事は決して苦しみ、苦役ではないし、仕事があるからこそ、人間は輝くものでもあるという視点を考慮してほしいものだ。

その上で、不幸にもその会社や仕事に合わなかった、体力的、精神的、ストレス耐性が大多数の人よりも低い人の手当て、サポートをすることは忘れてはならない。

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2016.09.15

2級建築士試験のカウンセリングが終了。

先週の日曜日に2級建築士の「設計製図試験」が行われました。

日建学院で設計製図の講師をしているので、試験が終わって、今週は生徒一人一人の解答を自己採点しなければなりません。

カウンセリングとして、試験を終えた生徒一人一人と面談し、採点するのですが、教室に入って来た段階でどのくらいできたかわかります。

試験が終わってすぐに私も問題を解いてみたが、実感として、今年は例年より簡単だったのではないかと思われました。

一生懸命教えた生徒が、嬉しそうに「できました」という報告を聞くとこちらもとても嬉しくなります。逆に厳しい状況の報告を聞くと、それまでの努力をわかっているだけにとても辛いです。

私も、30才までは、大学の入試、大学院の入試、就職試験、国家資格、一級建築士等々・・・多くの試験に挑戦し、パスしてきました。

挫折と挑戦を繰り返してきました。一度でうまくいったものもあれば一生懸命努力しても報われなかった場合もあります。

ただし、私の場合、あきらめて捨て置いたものはありません。決めたことは、必ず成就させてきました。

それによって今の私があるのだと思っています。栄光と挫折、光と影は対となっています。

栄光の陰には挫折があります。挫折を乗り越えてこそ、また栄光が待っているのです。

今年駄目だった人も、それをばねにまた頑張って欲しいと思います。成就するまであきらめないでほしい。苦労したほど人間は成長します。それだけは間違いないです。

忙しい仕事の中で、資格を取ることにチャレンジしよう、そう思っただけで他よりずい分と先にいっているのですから。資格だけでなく、そういう努力・克己心なしに人より先にいくことはできません。

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2016.09.09

二級建築士設計・製図試験の講義の全てを終了しました。

昨日をもちまして、私が担当する、二級建築士設計・製図試験の講義の全ての工程を終了しました。

今週末9月11日(日曜日)が設計製図の本試験となります。

17年ぶりに講師を勤めましたが、本当に久しぶりに大量の図面のチェックを短時間に行い、私自身も脳が活性化しました(笑)。

今の時代に、これだけ集中し、熱中することがあるのも素晴らしいことだと思いますし、生徒の努力には敬意を払います。

仕事をしながら勉強し、図面を描き、講義を受け、大変な努力と労力です。

あれだけの努力の結果、建築士となるからこそ、その社会的責任とプライドが生まれるのだと思いました。

あれだけの努力をしたのだから全員合格してほしいのですが、

しかしながら、その努力が報われるとは限らないのが、社会の厳しさであり、人生であります。また、同時に、それでも負けずに、今後やり抜いていくことが、喜びでもあるわけです。

私も一生懸命に教えたつもりですが、自分が微力でも力になれたとしたら、大変うれしく思います。

生徒の皆様の健闘と、全員の合格を祈っています。

 

日建学院 設計製図   講師 小野 明

 

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