本日、独立15周年を迎えました。
15年前、日建設計という大企業を辞め、鉛筆一本、T定規一本で独立しました。まさに清水の舞台から飛び降りる気持ちでした。
一級建築士事務所の看板を掲げ、たった一人での独立です。持っているノウハウはビルや病院の設計方法だけ。
会社経営の方法、施工方法、木造の設計、人脈の作り方、資金繰り・・・等々、全て手探りの状態。
私がこの15年やってこられたのは、なぜだろうと考えた時、もちろん人の数十倍と思われる努力もしてきた、という自負はあるが、それ以上に運がよかった、としか言いようがない。
事業経営をしていると様々なピンチはある。リスクのない経営などこの世に存在しないからだ。そのたびに、努力し、改善し、自己反省し、必ず良い方向に向いていく。
また、人に恵まれたところが大きい。「人」これこそまさに運と縁。我がの身内と同じであるスタッフ、お客様、協力業者・・・。様々な人に恵まれてきた。事業経営とはまさに人なのである。
もちろん、運は己で呼び寄せ、掴むものである。
「正直に生きる」「嘘をつかない」このことを信条としてやってきた。そして、今は私と関わって頂いた全ての人に、「感謝」「感謝」「感謝」しかない。
また、父の創業した、「小野瓦工業所」も創業45周年を迎えた。私が引き継いで10年になる。独立して5年後にこちらの社長にもなり、長らく、設計事務所の所長と瓦屋の社長と二足のわらじでやってきた。
5年後には、「小野コーポレーション」創業20周年、「小野瓦工業所」創業50周年を迎える。それを目指して頑張りたい。
言い古された言葉であるが、まさに「商売は信用第一」である。昨今のような、天下の大企業が偽装表示をしたり、ごまかしたりしている。なぜそんなことをするのか?皆目わからない。
嘘は必ずばれて結果、必ず損をする。嘘をついて得をするのは一時であり、必ずやその嘘は暴かれて、長い目でみれば必ず損をする。商売にとって、いや、人間にとって一番大切な「信用」というものを失う。お天道様は見ているのだよ、とは昔の人はよく言ったものである。
嘘をつかない人間になるには・・・。それはなんのために人間が生きているのか?という根本的な理解をし直さないと、治らないのではないかと思う。
儲かれば何をやってもいいのか?社会に迷惑をかけてもいいのか?そこに利己主義の極致を見る。そんなことをやっている企業に存在価値はない。大きかろうが、小さかろうが関係ない。信用がないことをしてはいけない。
長く商売をやるということは重要なことである。長く続いたということ自体が信用であるからだ。問題のある会社はこの厳しい社会の中で、淘汰されるからだ。
さて、一年とは早いもので、気が付けば、私も結構な年になってきた。明らかに人生の折り返し地点はとうに過ぎている。信長の「人間50年・・・」を口癖に生き急いできたが、50年ではあと少ししかない(笑)。
年相応に、少しスローペースにしながらも、命のある限り、長く「良いもの」を造り続けていきたいと思う。
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